1-4   見出し構成の工夫:下位の見出しの「繰り上げ」

 見出しの階層構成を「見出し構成」と呼びます。

見出し構成      見出しの上位・下位および同位の関係によって文書の骨格をなす階層構成

見出し         続く段落で「何について何を述べるか」を示す名詞または名詞句に見出し番号を添えた題名

技術文書のページ数が多くなると、見出しの数とともに見出しの階層も増えます。ただし、見出しを不要に細分しないことが技術文書の原則です。

見出し構成の原則の一つ    見出しを不要に細分せず、技術文書のページ規模に応じて見出し階層を増やす。

どのようにして見出しが構成されるのかを考えると、下位の見出しを上位に繰り上げることができます。読者にとっては、知りたい事項が上位の見出しで見つかる「見通しがよい見出し構成」になります。

見通しがよい見出し構成

   「読者が知りたい事項」あるいは「読者が知るべき事項」が上位の階層に置かれている見出し構成

いかに内容が正しくても、索引を使うなどして手間をかけなくては必要な事項が見つからない技術文書ではあまり意味がありません。「探して見つける」のではなく、見出し構成そのものに「見つけやすさ」があることが大切です。目次を見ているだけで何を述べようとしているのかがわかる見出し構成が望まれます。

今回は、序盤で見出しの各階層にどのような意味があってどの階層に重点を置いて見出しを構成すべきかを述べゆきます。以降では、見出しの関係を調整して下位の見出しを上位に繰り上げる手法を解説します。

1.     不要な細分を控えた見出し構成

2.     見出しが細分される原因

3.     見通しがよい見出し構成

4.     見出しの「直列構成」と「並列構成」

5.     陥りやすい事例:上位が直列に偏った見出し構成

6.     見直し例:直列構成と並列構成の組合せ

7.     陥りやすい事例:訴求すべき事項が下位になった見出し構成

8.     見直し例:訴求すべき事項を上位に置いた見出し構成

9.     陥りやすい事例:不要に5階層まで細分された見出し構成

10.   見直し例:細分を3階層にとどめた見出し構成

まとめ

後 記 

© Yamanouchi Takaaki 2024

[注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。

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