11-10  曖昧表現のチェック:「程度」や「違い」などが曖昧な表現

 形容詞「新しい」、副詞「わずか」、形容動詞「十分だ」といったものごとの状況を表す語は、なんらかの基準がなくては相対的な程度を表しているにすぎません。

わずか数%だった。  ・・・ 概数「数%」に程度「わずか」を添えた曖昧な表現

             *「数パーセント」と表すのが適切
          
➡ 5に満たなかった。  ・・・ 数値を基準にした表現

 同異を述べる際も、「何が同じ」で「何が異なるのか」がはっきりしていなくてはなりません。

前回と同様に測定した。 ・・・ 「同じ」と「ほとんど同じ」のいずれにも受け取られるかねない曖昧な表現

         ➡ 前回と同じ方法で測定した。    別例 前回と同じ条件で測定した。

           ➡ 前回に準じて測定を行った。ただし、測定回数は前回の2回を改めて3とした

 「程度」や「違い」などが曖昧な表現は、技術文書の正確性に関わります。

 今回は、技術文書で見られる曖昧な表現の直し方を述べてゆきます。時点・期限であるとか数量の程度が曖昧な表現に加えて、接尾辞や助動詞などに起因する曖昧な表現にも言及します。

1.     「程度」の基準が曖昧な表現

2.     「時点」が曖昧な表現

3.     「起点・期間・期限」が曖昧な表現

4.     「数量の程度」や「行為の程度」などが曖昧な表現

5.     「要否」あるいは「同異」が曖昧な表現

6.     「評価の根拠」が曖昧な表現

7.     曖昧な表現につながりかねない接尾辞「的」と「性」

8.     曖昧な表現につながりかねない助動詞「ように/ような」

9.     内・外などの位置関係が曖昧な表現

まとめ

後 記 

© Yamanouchi Takaaki 2024

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