11-13  曖昧表現のチェック:主語の欠落

 主語は、「文の必須成分」です。報告書でも、主語となる「(執筆者である)私」を一貫して省略することはあっても、それ以外の主語を安易に欠かすことはできません。

主語    「何はどうである」とか「何がどうする」とかした場合の「何」に相当する部分  (新明解国語辞典)

 主語の欠落にはさまざまな形があります。係助詞「は」あるいは格助詞「が」が付く語があっても、述語に係る主語が出てこない文も見かけます。

 CP駆動は、ロボットの各軸が補完し合いながら動作して出発点と終端点の指定点間を最短距離で移動します

 ・・・ 移動するのは「ロボットアーム」のはずなのに、「CP駆動は移動する」とも「ロボットの各軸が移動する」とも読める。


 今回は、主語が欠落するさまざまな例を取り上げて、その直し方を述べてゆきます。

1.     「主語の省略」と「主語の欠落」の違い

2.     技術文書で見られる「主語の欠落」

3.     陥りやすい事例:見出し名からの語の流用

4.     陥りやすい事例:直前の文あるいは段落からの語の流用

5.     陥りやすい事例:従属節あるいは並列節からの語の流用

6.     技術文書での「動作の主体」と「行為の主体」

7.     陥りやすい事例:「動作の主体」の安易な省略

8.     陥りやすい事例:「動作の主体」と「行為の主体」の混同

9.     陥りやすい事例:「文の主題」と「主語」の混同

10.   陥りやすい事例:「が」から「で」へのすり替わり

まとめ

後 記

© Yamanouchi Takaaki 2024

   [注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。

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