12-2 読点の要否に迷いやすい箇所
読点は、「文の大枠」を示すために使うのが基本です。
文の大枠 その文のもっとも大きな区切りによって構成される枠組み ・・・ 文に一つであることが基本
言いかえれば、文の中でもっとも大きな「係りと受けの関係」を示すために読点を使います。
本調査は、2020年度からの継続案件である。
・・・ 主語に付いた「は」の後の読点
ワークに許容値を超える位置誤差が発生すると、自動停止装置が作動します。
・・・ 従属節に付く「と」の後の読点
「主語の後だから読点を付ける」とか「文あるいは名詞句が長くなったから読点で区切る」など考えると、
かえって不自然になって読点を付けるべきか否かを迷います。
格助詞「が」の後の読点
製品Aの表面にさびが、発生した。
・・・ 「製品Aの表面に」が「発生した」ではなく「さび」に係って見える。
名詞修飾節の後の読点
故障が発生した、3号機の圧力調整弁
・・・ 一続きであるべき名詞句が読点で不自然に分断される。
「何のために使うのか」を整理しておくと、読点の付け方にあまり迷わなくなります。また、語の係り先を読点で調整しようなどとせず、文あるいは名詞句の表し方そのものを見直すと、読点が不要になる場合もあります。
今回は、特に必要でないにもかかわらず読点を付けがちになる箇所をいくつかあげてゆきます。
1.
読点の要否を迷う原因
2.
読点を使う際の基本
3.
読点を控えるべき箇所
4.
要否を迷いやすい箇所:目的語および補語の後
5.
要否を迷いやすい箇所:複合格助詞「によって」などの後
6.
陥りやすい事例:複合格助詞「によって」から転じた「により」の後の読点
7.
要否を迷いやすい箇所:格助詞「が」を伴う主語の後
8.
要否を迷いやすい箇所:複文中の付帯的な節の後
9.
読点がもれやすい箇所:「文の主題の」後
まとめ
後 記
© Yamanouchi Takaaki 2024
[注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。
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