12-7  無理が生じやすい読点:構成に難がある複文への付与

 複文」とは、主語と述語の対応が複数ある文です。文中にあって述語とそれに係る語で構成されたまとまりを「節」と呼びます。一つの節を一つの節にかけるのが、複文の原則です。複文では、前の節と後の節の間に読点を付けて係りと受けの関係を明確にします。

                       従属節(条件)                   主節(結果)

ワークに許容値を超える位置誤差が発生すると、自動停止装置が作動します。 

・・・ 反復・恒常的な依存関係

 原則から逸脱していくつもの節が入り組むと、読点をいくつも使わざるをえなくなります。その結果、構成に難があることが浮き彫りになって、複文がさらに読みづらくなる場合があります。

 A社は、自動運転技術への取り組みを国内外に示すため、レベル4のコンセプトカーが開発され20214月に初走行した。  ・・・ 「A社は、20214月に初走行した」と読めてしまう。

今回は、構成を見直すべきにもかかわらず読点で調整しようとしてかえって読みづらくなった複文の例をあげてゆきます。

1.     複文の読点

2.     陥りやすい事例:単文を意味なく連結した複文

3.     陥りやすい事例:従属節が「入れ子」になった複文

4.     陥りやすい事例:途中で主語が入れ替わる複文

5.     陥りやすい事例:前置きを伴う複文

6.     陥りやすい事例:「が」と「ため」が混ざった複文

7.     陥りやすい事例:因果関係が連なった複文

8.     陥りやすい事例:複文で表すべき事項の「単文」化

9.     陥りやすい事例:節に埋もれた「文の主題」の強調

まとめ

後 記

© Yamanouchi Takaaki 2024

   [注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。

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