15-2 不具合の原因と対策-第1章を「事象」にした例-
製造業では、製品に発生した不具合の原因と対策を社内あるいは社外に報告する機会が少なからずあります。「不具合」とは、機器などがなんらかの理由で正常に機能しなくなることです。
不具合の原因と対策 不具合の原因とともに講じるべき対策あるいは実施した対策を述べる報告書
原因と対策を報告する際、報告の見出し構成を「目的-調査結果-結論」といった調査報告書あるいは試験報告書の定型に当てはめると、「結論」の章で原因と対策を箇条書きにするだけになります。
目的-調査結果-結論 ・・・ 調査報告書の構成に沿うと、見出しに「原因」と「対策」の語が出てこなくなる。
今回は、不具合の原因と対策を述べる報告書であるにもかかわらず、調査報告書を表す際の見出し構成に当てはめたため原因にも対策にも十分に言及できかった事例を直してゆきます。不具合の原因と対策を表す際は、第1章を「事象」にして、これに「原因」と「対策」の章を続ける見出し構成が基本です。
1. 陥りやすい事例:報告の趣旨を表さない「表題」と「目的」
2.
見直し例:報告の趣旨が明確な「表題」とキーワードが込められた「事象」
3.
陥りやすい事例:要点がない「調査結果」
4.
見出し構成の見直し
5.
見直し例:要点とその裏付けが明確な「原因」
6.
陥りやすい事例:再発防止への言及が不十分な「結論」
7.
見直し例: 方針と行動計画が明確な「対策」と先を見通した「提言」
8.
陥りやすい事例と見直し例の比較
まとめ
後 記
© Yamanouchi Takaaki 2024
[注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。
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