15-4  不具合の原因と再発防止策-「考察」を加えた例-

 過失が原因となって製品やシステムなどに不具合が生じる場合がしばしばあります。その再発を防止するには、なぜ過失に至ったかを十分に検討したうえで管理上の見直しを図る必要があります。

対策            主として製品やシステムなどに不具合の原因がある際に講じる策

再発防止策   主に適切を欠いた設計や運用方法といった過失によって問題が生じた際に講じる策

 上記を報告書に表す際も、原因を経過的に述べるだけでなく、原因の本質を論じる考察を加えたうえで体制の見直しにまで踏み込んだ再発防止策を述べなくてはなりません。

今回は、過失の原因を十分に考察したうえで、これを具体的な再発防止策につなげた事例を解説します。比較対象として経過を箇条書きで表しただけになったため原因がはっきりしないばかりか再発防止策も曖昧になった事例を取り上げます。

1.     陥りやすい事例:報告の趣旨が曖昧な「表題」と要点がない「概要」

2.     見直し例:冒頭の数行で「何が起こったか」がわかる「表題」と「事象」

3.     陥りやすい事例:箇条書きだけで要点がない「原因」

4.     見直し例:要点を明確にした「原因」と裏付けが具体的な「考察」

5.     陥りやすい事例:検討事項を述べただけの「再発防止策」

6.     見直し例:何をするかが明確な「再発防止策」と先を見通した「提言」

7.     陥りやすい事例と見直し例の比較

まとめ

後 記

© Yamanouchi Takaaki 2024

[注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。

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