15-7  報告書:顧客への不具合の通知

 納入した製品あるいはシステムの不具合が明らかになった際は、それが発生していない顧客にもその旨を通知しなくてはなりません。

顧客への不具合の通知  ・・・ 製品に不具合が生じうることを伝えるとともにその対策を顧客に説明する文書

挨拶文を添えて社外向けの様式を整えていても、本文で事実を淡々と述べると一方的な通知になって顧客に向けた文書としての配慮を欠くおそれがあります。

陥りやすい事例: 「不具合に関する通知」であることを忘れて「技術的な連絡」になった文面

2. 原 因

l   医薬情報検索システムは、改定メッセージの格納後にメッセージ番号の先頭の桁から順に読み込まれます

l   J-Pharmaシステムでは、メッセージ順が99番目までは2桁のメッセージ番号なのに対し、100番目以降では3桁のメッセージ番号が付与され、メッセージ順の桁数が統一していません

l   このため、改定情報のメッセージ順に誤りが発生し、処理が不連続になる場合があります

l   処理の不連続によって、検索ワード情報を変更(削除⇒追加の順)する場合に「追加」が先に処理され「削除」が無効なトランザクションとなり改定を適正に処理しなくなる場合があります

顧客に向けた文書なら、自社の都合を述べただけにならないように言葉の使い方や文の表し方などに相手への配慮が必要です。

今回は、製品に不具合が発生する可能性があることを顧客に通知する事例を取り上げて、その際に配慮すべき点を陥りやすい事例と見直し例を比較しながら述べてゆきます。

1.     陥りやすい事例:“事務的”な印象を与える「前書き」

2.     見直し例:相手への配慮が込められた「前書き」

3.     陥りやすい事例:社内報告書を写したような「事象」

4.     見直し例:事実を的確に表した「不具合の内容」

5.     陥りやすい事例:要点がない箇条書きで構成された「原因」

6.     見直し例:要点と具体事項で構成された「原因」

7.     陥りやすい事例:一方的な印象を与えかねない「対策」

8.     見直し例:相手への配慮を添えた「対策」

9.     陥りやすい事例と見直し例の比較

まとめ

後 記

© Yamanouchi Takaaki 2024

[注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。

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