16-1  議事録の構成

 表題と開催記録に続けて「目次」のごとく議題を連ねている議事録をよく見かけます。

議題1:仕様変更案の検討   議題2:試作・試験日程について   議題3:その他  ・・・ 議題の列挙

議題を「何かの検討」とか「何かについて」などとしただけでは何を決めようとしているかがはっきりしません。慣例的な「その他」という議題も、考えてみると不自然です。議題を曖昧にすると、議事内容も曖昧になります。

議題1:仕様変更案の(何を)検討

議題2:試作・試験日程について(何をどうする)

議題3: その他(議題1と議題2以外のことか)

 ・・・ 「について」などとした議題では「何を決めるか」がはっきりしない。

議事内容が曖昧になると、「結論」とか「行動計画」といった見出しを最後に設けて各担当がなすべき事項などを箇条書きにしたりします。すると、議事内容と結論の間に重複、もれあるいは不整合が生じやすくなります。その原因は、序盤での議題の列挙にあります。

                                           議題の重複

表題 開催記録 -議題 -議事内容(議題1、議題2、議題3) - 結論(議事1、議事2、議事3

                                                                           議事内容の重複、もれ、不整合

対処的に「結論」とか「行動計画」などの項目を議事録の最後に添えるのではなく、議題の表し方とともに議事録の構成そのものを見直す必要があります。

今回は、議事録の構成に焦点を当てて解説します。議事内容の表し方は、別の回で解説します。

1.     議事録の章構成

2.     「表題」および「開催趣旨」の表し方

3.     陥りやすい事例:「開催趣旨」が議題の箇条書きにすり替わった議事録

4.     見直し例:「開催趣旨」と「総括」を設けた議事録

5.     「議題」および「議事内容」を表す際の原則

6.     「議題」の表し方

7.     「決定事項」の構成

8.     陥りやすい事例:「行動方針」と「行動計画」が分かれた決定事項

9.     陥りやすい事例:改行と小見出しを多用した決定事項

10.   陥りやすい事例:「何を決めたか」が曖昧な決定事項

11.   一つの議題がいくつも議事で構成される場合の工夫

まとめ

後 記 

© Yamanouchi Takaaki 2024

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