2-2 「要点が明確な段落」の表し方
読者は、見出しで「知りたい事項」あるいは「知るべき事項」を見つけて、続く段落でその答えを得ます。
見出し: 段落の「主題」 -《対の関係》- 段落: 見出しが示す主題への「答え」
主題(テーマ)と答え(アンサー)の関係が成立するには、段落に明確な要点がなくてはなりません。
要点 技術文書においては「段落の中心になる事項」 ・・・ 一般にはものごとの中心になる事項
言いかえると「見出しが示す主題への直接的な答えとなる事項、それがないと他の文が的確に成立しない事項」
要点が明確な段落を表すためのポイントは、三つです。段落だけでなく見出し名にも着目することが重要です。
l 見出し名に「段落で何について何を述べるか」を名詞句で表す。
l 段落の最初に見出しへの答えとなる要点(主文)を置いて、続く文(補足文)で要点を具体化する。
l 「見出し名と文」あるいは「文と文」で語を継承して、相互に関連づける。
見出し名で「何について何を述べるか」を示せば、おのずと段落の要点が導かれます。要点を段落の最初に置いたら、その後は要点を裏付けたり展開したりしてゆくだけです。
今回は、上記のポイントを取り上げて要点が明確な段落の表し方を述べます。
1. ポイント:「見出し名」による論点の提示
2. ポイント:「主文-補足文」構成による要点の提示
3. ポイント:見出しと段落での語の関連づけ
4. 工夫:補足文の視覚化
5. 「論点が明確な見出し名」が導く「要点が明確な段落」
6. 「論点が曖昧な見出し名」の弊害
7. 主文を補足文で具体化する構成
8. 陥りやすい事例:「論点が曖昧な見出し名」と「時系列的な段落」
9. 見直し例:「論点が明確な見出し名」と「要点を表す主文」
10. 陥りやすい事例:見出しへの答えが最後になった段落
11. 見直し例:主文を補足文で論証する構成
12. 主文に応じた補足文の付け方
13. 「何をどこまで書いたらよいのかわからない」という質問への答え
まとめ
後 記
© Yamanouchi Takaaki 2024
[注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。
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