2-3 技術文書での「段落の長さ」
段落は、いくつかの文の連なりで表すのが基本です。ここでの「段落の長さ」とは、1字下げ改行で始まった段落がいくつかの文で構成されて終わるまでの字数です。
段落 先頭の文が1字下げ改行で始まって見出しが示す主題への答えを述べるいくつかの文のまとまり
1字下げ改行 段落を始める際あるいは改める際に最初の行だけ1字下げにして段落の始めを示すこと
段落はいくら長くてもよいというものでも、短ければよいというものでもありません。
4文以上で構成された長い段落 ・・・ 要点が分散したり段落に埋もれたりしやすい。
ほとんど1文ごとに改行された短い段落 ・・・ 文そのものは見やすくても、文の関係が曖昧になる。
段落は、3文程度で構成するのが基本です。これに文の平均的な字数を掛けると段落の長さが割り出せます。
要点となる文(1文) + 要点を具体化する文(1文ないし2文) = 計2文ないし3文
もっとも重要なのは、段落の最初に要点があることです。次は、その要点が続く文で具体化されていることです。
要点 段落の中心になる事項 ・・・ 言いかえると「それがないと他の文が的確に成立しない事項」
段落の最初に置いた要点が1文ないし2文で具体化されれば、おのずと読みやすい長さの段落になります。
今回は、不要に長い段落あるいは不要に短い段落の直し方を解説します。
1. 「段落の長さ」の目安
2.
「段落の長さ」を考えて書く意味
3.
「文の長さ」と「1段落当たりの文の数」の目安
4. 段落が過度に長くなる原因
5. 陥りやすい事例:「主題からの逸脱」によって長くなった段落
6. 陥りやすい事例:「詳細な起承転結」によって長くなった段落
7. 「1字下げ改行」の意味
8. 段落が過度に短くなる原因
9. 陥りやすい事例:「前置き」が原因となった改行の多用
10. 陥りやすい事例:「主文の欠落」が原因となった改行の多用
11. 陥りやすい事例:「曖昧な見出し名」が原因となった改行の多用
12. 陥りやすい事例:メールやブログなどの習慣が原因となった改行の多用
まとめ
後 記
© Yamanouchi Takaaki 2024
[注]今回のテーマは他の回と関わる部分が多いため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。
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