2-4 技術文書での「文の長さ」
いくつもの事項を無理に盛り込もうとすると、文が1段落に相当する長さになりかねません。過度な長文は、読解の負担になります。
長文 ・・・ 100字を大きく超える長さの文(A4判縦使い・1段組み・10ptの書式で2.5行超の文)
一方で、「簡潔に書く」ということを「短く書く」と誤解して語を不要にそぎ落とすと、技術を表す文としての精度を欠いたり文に無理が生じたりして、読解の負担になります。
無理に短く表した文 ・・・ 文の成立に必要な語までそぎ落とした文
別の回では、段落の長さに言及しました。段落の長さは、文の数をもとにして見積もります。
要点となる文(1文) + 要点を具体化・展開する文(1文ないし2文) = 計2文ないし3文
文の長さに関しても、合理的な原則があります。原則に沿って表せば、文は過度に長くなりません。
複文の原則 「一つの節を一つの節にかける」
・・・ 2節で構成される複文なら、100字を大きく超えることはない。
今回は、適切な長さの文が的確な理解につながることを述べてゆきます。
1.
「文の長さ」の目安
2.
文が長くなる原因
3. 陥りやすい事例:1文で表す必要がない二つの事項
4.
陥りやすい事例:原則から逸脱した複文
5.
「短い文はわかりやすい」の真偽
6.
陥りやすい事例:文の精度を欠きかねない短縮
7.
陥りやすい事例:文の構成に無理が生じかねない短縮
まとめ
後 記
© Yamanouchi Takaaki 2024
[注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。
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