2-8 見出しと段落の対応
見出しは「段落の主題」であり、段落は「見出しが示す主題への答え」です。両者は、対の関係です。
テーマ アンサー
見出し: 段落の主題 - 段落: 見出しが示す主題への答え ・・・ 見出しの解決
見出しが示す主題への答えを段落に述べているつもりでも、それが見つけづらいと読者は「何が言いたいのかわからない」と不満を述べます。答えを示すなら、その中心になる文を段落の最初に置かなくてはなりません。
見出しと段落の対応 ・・・ 段落の第1文が見出しが示す主題に直接に答えていること
見出しが示す主題に直接に答える文は、段落の「要点」です。
要点 技術文書においては「段落の中心になる事項」 ・・・ 文でしか表せない。
言いかえると、見出しが示す主題への直接的な答えとなる事項、それがないと他の文が的確に成立しない事項
別の回では、要点が明確な段落を表すためのポイントを述べました。
ポイント1 「段落で何について何を述べるか」を見出し名に表す。
ポイント2 段落の最初に見出しへの答えとなる要点(主文)を置いて、続く文(補足文)で要点を具体化する。
ポイント3 「見出し名と文」あるいは「文と文」で語を継承して、相互に関連づける。
上記の裏返しが「見出しと的確に対応していない段落」あるいは「段落に的確に対応していない見出し」です。
今回は、技術文書でよく見られる事例をあげながら見出し名と段落の直し方を述べてゆきます。
1.
「見出しと段落の対応」とは
2.
主文の二つのタイプ
3.
段落の要点が曖昧になる原因
4.
陥りやすい事例:「曖昧な見出し名」による要点の埋没
5.
陥りやすい事例:「見出し名の曖昧な解釈」による論点の分散
6.
陥りやすい事例:読者の視点から離れた「前置き」
7.
見出し名の表し方
8.
陥りやすい事例:見出し名を主文の代替にした段落
9.
陥りやすい事例:見出し名の主部が解決しない段落
10. 陥りやすい事例:「時系列的な書き方」による要点の分散・欠落
まとめ
後 記
© Yamanouchi Takaaki 2024
[注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。
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