3-2 「文の主題」の扱い方
ここでの「文の主題」とは、文の範囲・対象を限定する名詞または名詞句です。
文の主題 文頭にあって以降で述べる内容の範囲・対象を限定する名詞または名詞句
・・・ 係助詞「は」で主語、目的語、補語あるいはその一部を文頭に取り立てて、読点を付けて表す。
技術文書に限らず、私たちは書こうとする対象に係助詞「は」を添えた文をよく使います。
係助詞「は」 「誰は」あるいは「何は」のように対象を積極的に取り立てる性質がある助詞
「事物は」で文を始める際、その位置づけと扱い方を少しばかり考えて以降を続けないと、後述するように文頭の「事物は」と文末の述語との対応が不自然な文ができかねません。
今回は、「文の主題」に着目して主語と述語の対応が不自然な文を直してゆきます。
1.
文頭の「事物は」の意味
2.
「文の主題」とは
3.
名詞文・形容詞文の「文の主題」
4.
陥りやすい事例:「文の主題」と述語とで語が重複する名詞文・形容詞文
5.
自動詞文の「文の主題」
6.
他動詞文の「文の主題」
7.
「事物は」と述語の対応が不自然な文ができる過程
8.
補強が必要な「文の主題」
9.
補強を必要としない「文の主題」
10. 陥りやすい事例:「事物は」で書き始める習慣が招く係りと受けの不整合
11. 陥りやすい事例:文を短く書こうとする習慣が招く係りと受けの不整合
12. 陥りやすい事例:見出し名の「文の主題」化
13. 陥りやすい事例:「文の主題」の連立、後置きおよび分散
14. 陥りやすい事例:完結しない「ハガ文」
15. 陥りやすい事例:構成の見直しが必要な「ハガ文」
16. 複文の「文の主題」
17. 「文の主題」がない文
まとめ
後 記
© Yamanouchi Takaaki 2024
[注]今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。
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