4-12　　「原因・理由・根拠」を表す複文

　技術文書では、「できごとの理由」であるとか「判断の根拠」などを表す複文をよく使います。また、「事故・不具合の原因」を述べる際も複文をよく使います。

庫内温度が上昇したため、警報が鳴った。　　　　　　･･･　できごとの理由を表す複文

庫内温度が上昇したため、冷却装置の不調を疑った。　　　　　･･･　判断の根拠を表す複文

作業員が操作を誤ったため、ロボットアームが安全柵に衝突した。　･･･　事故の原因を表す複文

今回は、理由、原因、根拠それぞれを表す複文の使い方とその際の留意点を重点にして述べてゆきます。なお、複文だけがこれらの表し方ではありません。単文を使った表し方は、別の回で解説します。

1. 技術文書での「原因」、「理由」および「根拠」

2. 「原因」と「理由」の関係

3. 「行為の理由」を表す複文

4. 「できごとの理由」を表す複文

5. 「悪しき結果の原因」を表す複文

6. 「判断の根拠」を表す複文

7. 複文で理由・原因を表す際の留意事項

8. 陥りやすい事例：主節側の修飾語の欠落

9. 陥りやすい事例：「理由」と「目的」の取り違え

10. 　陥りやすい事例：主節の成立に必要な付帯「して」の欠落

11. 　陥りやすい事例：因果のもれ

まとめ

後　記　

［注］今回のテーマは他の回と関連するため、以前に解説した内容と重複する箇所があります。

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技術文書の書き方